観光時間45分
説明
京都市美術館本館は、現存する日本の公立美術館の中でもっとも古い建築です。創建は1933年、いわゆる帝冠様式を代表する建築で、以来、第二次世界大戦をまたいで80年余り、京都市民をはじめ多くの人の記憶に深く刻み込まれてきました。
「まず西側・前広場と本館建築の間に切り込みを入れ、手前の中央を押し下げ、前広場をごく緩い傾斜で中央に向かって下るスロープ状の広場に変えました。このことにより、神宮道からの本館の景を変えないままに、エントランスを1階西玄関からその地下に移しました。広げられた切り込みにはガラスを嵌め、新たな空間「ガラス・リボン」を生みだし、ミュージアム・ショップやカフェの用にあてました。
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こうして私たちは、新旧の対比を生み出すことを目指す改修とはまったく異なる、より繊細なもうひとつの改修の道を築こうとしてきました。」
ーー青木淳